質問（1）
「歩行すると下肢が痛くなりますが、しばらくするとまた歩けるようになります。どこが悪いのでしょうか？」
この症状は、間欠性跛行と呼ばれています。主な原因として、閉塞性動脈硬化症（下肢への十分な血流がない場合）と坐骨神経障害の2つがあります。閉塞性動脈硬化症が疑われる場合は、脈波図計にて、検査を行います。
質問（2）
「人間ドックで、コレステロール値が高いと言われました。すぐ、内服薬を開始する必要がありますか？」
高脂血症の治療の第一歩は、食事療法です。食事療法でも改善しない場合は、内服を開始します。ただし、狭心症などの動脈硬化性の疾患の既往がある場合は、コレステロール値は基準値よりかなり低めにコントロールする必要があります。
質問（3）
「人間ドックで、耐糖能障害（初期糖尿病）と言われました。すぐ、内服薬等を開始する必要がありますか？」
この場合も、治療の第一歩は、食事療法と運動療法です。すぐ、間食を止めましょう。食事療法や運動療法でも改善しない場合は、内服等を開始することになります。
質問（4）
「下肢に静脈瘤ができていますが、手術はしたくありません。何か良い治療法はありませんか？」
形が変わってしまった血管を薬で元に戻すことはできません。手術を希望されない場合は、弾性ストッキングや弾性包帯を用いて、これ以上進行しないようにするしかありません（保存的治療）。
質問（5）
「昼間は降圧薬内服にて、血圧は高くないのですが、起床時に血圧を測定すると上昇しています。これは心配ないのでしょうか？」
この方の場合は、夜間（睡眠中）に血圧が高い可能性があります。睡眠中の高血圧は良くありません。24時間血圧計による検査をお勧めします。
質問（6）
「昼間、仕事をしている時は問題ないのですが、就寝中、特に明け方、胸が圧迫されて目が覚めることがあります。狭心症なのでしょうか？」
狭心症には、労作性狭心症と異型狭心症の2種類がありますが、この方の場合は、異型狭心症の可能性があります、24時間心電計にて、精査することをお勧めします。